こんにちは、荒井(@yutakarai)です。
海外のスタートアップの事例を通して、新しいビジネスアイデアのきっかけや、ビジネスのヒントを得ようという主旨で、毎回気になった海外スタートアップを紹介しています。
今回紹介するのは、AIビジネスの事例で、「Cashbot.ai」というサービスです。
チャットボットのための収益化プラットフォーム Cashbot.ai
チャットボットに組み込むことで収益を得ることができる、という収益化プラットフォームです。
Cashbot.aiは、アメリカ、カリフォルニアのスタートアップサービスです。
現在ベータ版のリリースになっていて、無料で利用することができます。今後についても、有料にするというようなことはHPに記載がないので、おそらく、無料のまま正式リリースされるんではないかと思います。
日本国内でも、AIビジネスが盛り上がっていますが、なかでもチャットボットのサービスがたくさん出てきています。なかには「チャットボットの開発サービス」というのもあります。
いくつかチャットボットのサービスをチェックしてみたのですが、チャットボット自体の収益化については、まだ対応されていないところが多いようです。
そういった中で、このCashbot.aiというのは、チャットボット界隈での、新しいサービスの形になるんではないでしょうか。
チャットボットから収益を得る
チャットボットの収益化については、いくつかの方法が考えられます。
- チャットボットシステム自体を販売
- チャット内に広告を流すことによる広告収入
- チャットボットの利用から、他のメイン商品やサービスの販売につなげる1
上記ような感じでチャットボットの収益化の方法はいくつかありますが、今回紹介したCashbot.aiは、会話のやり取りの中で収益化を行ってしまおう、というものです。
Chatbot.aiの具体的な流れは以下のようになります。
- チャットの内容からユーザーの趣味・嗜好を認識する
- 利用ユーザーの興味のある商品を、会話の中でレコメンドする
- ユーザーがレコメンドされた商品を購入すると、何パーセントか報酬を得ることができる
商品のレコメンド機能には、AI技術2が使われていて、ユーザに適切な商品をレコメンドしてくれる、という仕組みになっています。
「AIチャットボットの自動アフィリエイト」のようなイメージですね。
競合が多いチャットボット市場
いまチャットボット市場が盛り上がっていて、似たようなサービスがたくさん出ています。そんな中、あえて競争の激しい市場に、同じような商品で勝負する必要はありません。
そうではなく、今回のCashbot.aiのように、視点を変えたサービスを作るというのが面白いなぁと思います。
ただ、ある海外の記事によると、2017年の予測では、大手企業がチャットボットの収益化製品の導入が加速するだろうとありました。
ビジネスで難しいのは、Cashbot.aiのような良いビジネスは大手にすぐに真似されて、資金力の差で一気に追い抜かれてしまうところです。
なので、例えばターゲット市場を絞るなど、なんらかの戦略的な対策をする必要があります。大手が参入してこないポジションをいかに確保するか、というのが中小企業のビジネスを成功させる大事なポイントになります。
このCashbot.aiの今後の行く末も注目していきたいと思います。
こういったAIを活用したチャットボットの収益化サービスというのも、ビジネスアイデアの参考にするのも面白いですね。