こんにちは、荒井です。
海外のスタートアップの事例を通して、新しいビジネスアイデアのきっかけや、ビジネスのヒントを得ようという主旨で、毎回気になった海外スタートアップを紹介しています。
今回紹介するのは、AIビジネスの事例で、「ChatlerAI」というサービスです。
半自動のAIチャットボットサービス ChatlerAI
Chatler.aiは、半自動のチャットボットサービスです。チャットの応答内容をレコメンドしてくれる機能がメインの機能になります。
チャットボットをビジネスでの利用を考えると、ヘルプデスクなどの顧客サポートでの利用になりますが、以下のような懸念があります。
- 完全に自動化されたチャットボットだけだと不安
- 期待された自然な会話ができるようになるまで時間がかかる
こういった不安や不便を解消するための「半自動」チャットボットサービスになります。
ChatlerAIの「半自動」というのは、AIが会話のサポートをしてくれるということです。
基本的には、担当者が画面に向かって顧客とのチャットのやりとりをするんですが、その会話のサポートをしてくれます。
画面構成
メイン画面は、縦に3つのスペースに分けられます。
・画面左側:チャット相手のリスト。連絡先のリスト
・画面中央:チャット表示部分。チャットの内容が流れるフロー
・画面右側:AIによる会話文章のレコメンデーション部分
このレコメンデーション部分で、そのときの適切な文章、会話の文章を表示してくれます。
レコメンデーションされた文章をそのままチャットに投稿することもでき、また文章を編集して投稿することもできます。
以下紹介動画です。
AI(機械学習)による会話レコメンデーション
レコメンデーション機能には、AI(機械学習)技術が使われています。
チャットのやりとりであなたが行なった内容(使った文章、編集した内容など)を都度学習していきます。チャットの履歴から学習してくれるわけです。なので、使えば使うほど、AIは賢くなりAIがあなた用にカスタマイズされていきます。
このChatler.aiを使うことで、人間的な会話を維持しながら、機械学習を活用してAIチャットを絶えず改善することができる。それにより、より迅速に効果的にカスタマーサービスをすることができます。
AIと人間の得意分野を組み合わせる
日本国内のチャットボットサービスを見渡してみても、カスタマーサポートに絞って考えると、会話の全てを自動化する1というのは、まだまだハードルが高いように思います。会話の一部にAIを使い、その他の会話は、決まったフロー(固定の回答)を準備している、というケースも多いです。
言葉遣いや、顧客の求めていることを会話の中から推測しながら顧客サポートをするというのは、生身の人間だからこそできることです。今現在の人工知能の技術では、まだ荷が重いように思います。
そういった状況で、今回紹介したChatler.aiは、人工知能と人間の得意なところをうまく組み合わせることができるサービスなので、とても素晴らしいアイデアだと思います。
「半自動」というと、このAIが流行っている時代に、ちょっとカッコ悪いかも、と思ってしまうかもしれませんが、どうすればカスタマーサポートをよりよくするか、どうすれば顧客満足度を上げていけるのかという視点を持てば、半自動AIサービスというのも、現実的なソリューションのひとつになるのではないでしょうか。
会話文の生成なども含め全てをAIに任せる、という意味↩