4月の自殺者が例年より20%減ったという発表がありました。
失業率が1%上がると、2339人の自殺者が出る恐れがあると言われています。
自粛の影響が、自殺者数として顕在化するのはこれからとは思うものの、4月の自殺者減少は「良かった」と思う反面、いろいろと考えさせられるものがあります。
新型コロナは想定したいたものよりも毒性が弱いということが判明しつつあり、また感染も抑えられてきているので、先行した緊急事態解除につづいて、東京ふくむ他の地域も解除になっていくんだろうと思います。
ただ、解除になったからといっても悩ましいことがあります。
それは「自粛警察」の存在です。
コロナウィルスの脅威より、正義を暴走させた自粛警察の圧力のほうが厄介だと思うんです。ウィルスの対処より、ウィルスを過剰に恐れる人々の対処の方が、はるかに手間と時間がかかります。
自粛警察と呼ばれる人の心理の奥にあるのは「安心を得たい」です。そしてそれを突き詰めると、「ゼロリスクの生活をしたい」ということになるのではないでしょうか。
「安心して生活するためには、感染のリスクが全くない状態でないと納得できない」というものです。
これは、よく考えるまでもなく「ありえない話」ですよね。
いままでだって、普通に生活していれば風邪にもかかってきました。
道を歩いていれば、交通事故に遭う可能性だったゼロではありません。
起業しても、稼げず潰れる会社のほうがほとんどなわけです。
「リスクがゼロでないなら自粛すべき」というのは現実的ではありません。
まぁ、これだけ「コロナ怖いコロナ怖い」と騒ぎ立てられたら、トラウマを持ってしまう人がいるのは仕方ないかもしれません。が、ちょっと過剰です。
コロナ騒動による不況がいつまで続くかわかりませんが、不況によって本来なら自殺する必要がなかった人までもが命を落とすことになるのは、想像しただけでも胸が締め付けられます。
ゼロリスク信仰は行動を萎縮させます。
リスクがあることを認めた上で、それぞれがすべきことをしていくことが大事だと思います。
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