iPhoneのビジネスモデルを読み解くとともに、私たちのビジネスのヒントになるポイントを探ってみます。
iPhoneユーザーの現状
スマートフォンを使っていますか?どのスマートフォンを使っていますか?
もしあなたがiPhoneを利用しているなら実感としてこんな感覚を持っていないでしょうか。
「他のスマホに乗り換えるのは、なんだか面倒。興味はあるけど当分乗り換えるつもりはない」
こんな感覚を少しでも持っていたら、もしかしたらAppleの術中にまんまとハマっているのかもしれません。
ちょっと大げさに言いすぎましたが、実際の統計として、iPhoneユーザーは他のスマートフォンに乗り換えにくいというデータもあります。
なぜ他のスマホへ乗り換えにくいのか
なんでiPhoneユーザーは他のスマホへ乗り換えにくいんでしょうか。
それは、Appleの巧妙なビジネスモデルのせいなんです。
Appleのビジネスモデルは、以下2つのポイントで表すことができます。
ポイント1. 定期購読モデル
ポイント2. プレミアム感を感じさせるブランディング
今回は、ポイント1の定期購読モデルについて書いてみます。
定期購読モデル
難しい言葉でビジネスモデルを解説するのは、退屈なので
わかりやすく定期購読モデルを構成する4つのステップを紹介します。
ステップ1. iPhone新機種を発表する前に、新しいOSとそのOSのアプリを発表する
ステップ2. 旧iPhoneユーザーの関心を引く
ステップ3. 旧iPhoneに新しいOSをインストールすると操作が遅くなる(不満感が募る)
ステップ4. 満を持して、iPhone新機種を発売開始(盛大なイベント)
Appleはこの4つのステップを意図的に定期的に繰り返すことによって
iPhoneユーザーをApple製品から離れないようにしているんです。
これが定期購読モデルです。
要するに、定期的に発表される新型iPhoneを定期購読(購入)しているということなんです。
定期購読モデルの狙いとは
定期購読モデルの最大とはなんでしょう。
それは、顧客生涯価値の最大化です。
顧客生涯価値の最大化とは
ビジネスにおいて、個別の顧客の単発売上を重ねるのではなく、同一顧客の連続的な購買を狙い、利益の最大化を狙うことを言います。
1度だけ商品を買って終わりではなく、生涯に渡って購入しつづけてもらうことで、既存の顧客から得られる利益を増やすことです。
そのために最適なビジネスモデルが定期購読モデルというわけです。
ビジネスのヒント
それでは最後に、私たちのビジネスに活用する視点で考えてみます。
ポイントは
・顧客生涯価値の最大化を意識する
・既存の顧客が離れられない施策をする
・顧客への定期的なフォローを行う
・新しい購買を促す仕掛けを作る(Appleの場合は、旧機種への不満感を募らせること)
ビジネスモデルを考える際に、こういったポイントを参考にしていきましょう。