アメリカ大統領選のSNS活用が参考になる

ITビジネス戦略・ビジネスモデル研究

こんにちは、荒井(@yutakarai)です。

白熱した2016年米大統領選の候補者たちは、選挙活動の手段としてTwitterやFacebookなどのSNSを活用していました。

生粋の日本人の私としては、もちろん投票権はないわけで、外から眺めているだけでしたが、各候補者のSNSの活用がとても勉強になったので、ここにまとめてみたいと思います。

アメリカ大統領選のメディア活用

まずアメリカ大統領選のメディア活用について整理しておきます。

アメリカの大統領選はメディアをフルに活用します。

テレビCMやテレビ番組出演はもちろん、今回このブログのテーマであるソーシャルメディアなども積極的に活用しています。

相手候補者との激しい罵り合いもアメリカ大統領選の特徴です。

ときどきソーシャルメディアでの発言が注目され、ニュースに取り上げられたり激しい論議が交わされたりしています。なかには互いの支持者のあいだで暴力沙汰に発展することもあります。

マーケティング大国といわれるアメリカですから、各候補者のバックには間違いなくメディアマーケティングのプロフェッショナルがブレインの一員としているはずです。

「どの候補者がいいのか」という視点ではなく、「SNS活用」という視点で大統領選を見てみると、ビジネスにも応用できるヒントがたくさん見つかります。

複数のSNSを活用

ほとんどの候補者は複数のSNSを活用しています。
代表的なのが、Facebook、Twitter、Youtube、Instagram、Snapchatです。

複数のSNSを活用

活用の仕方はそれぞれ特徴が違います。

メインで活用しているSNSは、候補者によって違いがあります。また活用方法についても、どの世代をターゲットにするかで戦略に違いがあるようです。

Hillary Clinton

Hillary Clinton

主なSNSはTwitterやFacebookとあわせて、Snapchatも効果的に活用しています。
著名人やセレブからの支持を得ることで、支持者の数を広げています。

Bernie Sanders

Bernie Sanders

主なSNSは、FacebookやInstagramです。
SandersのSNS投稿は、若い担当者が行っているようです。

そのためファンとのコミュニケーションも効果的に行うことができ、Facebookのファンページのいいねの数が30日で20%も増加したそうです。

Instagramの活用も効果的で、他候補者のInstagramと見比べてみても投稿のクオリティが高く、若い世代向けに情報を発信していることがわかります。

Donald Trump

Donald Trump

主なSNSはTwitterのようです。

物議を呼ぶ発言が多いのが特徴です。恐らく戦略的にやっているんじゃないかと思います。これは、炎上マーケティングに近いですね。過激な発言によって、良い悪いは別にしても注目度が高いので、SNSの活用という面ではTrumpが成功しているかもしれません。

 
他にも候補者はいますが、特徴的な3者を例に挙げてみました。興味のあるかたは他の候補者のSNS活用を見てみるのも参考になると思います。

ミレニアル世代を狙う

ミレニアル世代とは、2000年以降に成人あるいは社会人になった世代を言います。

Pew Research Centreによると、ミレニアル世代の61%がFacebookのニュースフィードで政治ニュースをチェックしているということです。そういったことからも、ミレニアル世代もターゲットにしたマーケティングに力を入れているのも頷けます。

若い世代が好むアプリであるSnapchatの活用が代表的です。ホワイトハウスも積極的に活用していることからも、Snapchatをマーケティングツールとして捉えていることがわかります。

Snapchat社の担当者によると、ミレニアル世代で今回の大統領選で投票しそうな人の3分の1(34%)がSnapchatを利用し、約3分の2(63%)の同世代利用者が選挙の行方に注目しているということです。

ヒラリー・クリントン(ID:hillaryclinton)やバーニー・サンダース(ID:bernie.sanders)、クリス・クリスティー(ID:christie.2016)などの候補者が利用しています。なにかと話題のドナルド・トランプはSnapchatを活用していないようです。

こういったように広い世代からの支持のために、若い世代の間で人気のSNSを積極的に活用しています。ターゲットとする世代の活動場所を知り、そこに効果的にアプローチすることでマーケティング効果を高めているといえます。

パーソナリティを押し出す

選挙に出る人ですから、国内だけでなく世界的に有名な人です。

有名だからパーソナルな部分は出さず、政策だけアピールすれば良いかというと、そうではありません。各候補者はアプローチは違えど、パーソナルな部分を全面に出しています

パーソナリティを出すことで

・有権者との距離を縮める
・信頼感を持たれる
・親近感がわく

という効果があります。

おまけ:ABテスト

SNS活用というトピックとは少々ずれますが、大統領選で行われる様々な対策の中で、もうひとつ特徴的な対策を紹介しておきます。

それは、A/Bテスト(スプリッドテスト)です。

オバマが大統領になった選挙(2008年)のとき、話題になったのがA/Bテストでした。

obama

A/Bテストはマーケティングの施策として以前からよく使われている手法ですが、
アメリカのオバマ大統領がウェブの選挙キャンペーンで活用したあたりからウェブ業界でも認知度が増してきたようです。

A/Bテストとは?
A/Bテストとは? A/Bテストとは、ひとつのウェブページについて異なるパターンを用意して どちらのページがより高いコンバージョンを得られるかを検証する手段です。 A/Bテストは、スプリットテストとも呼ばれます。 訪問者...
初心者のためのコンバージョン率最適化ガイド
このガイドは集客できても売上につながらないとお困りの方にむけて、成約率(コンバージョン率)を上げるためのコンバージョン率最適化について解説するガイドです。是非ご活用ください。コンバージョン率最適化とは?「98%マーケッターは間違っ...

まとめ

当たり前ですが、フォロワーやいいねの数がそのまま投票数になるわけではありません。ビジネスに置き換えると、フォロワーやいいねがそのまま売上げにはなりません。中にはいきなり商品紹介ページへのリンクをSNSに投稿している方もいますが、それで売上につなげるのは難しいでしょう。

SNSを注目を集める手段として活用することが大切です。

まず、自分を「知ってもらい」そして「注目してもらう」。こういった機会を得るためにSNSを活用しているわけです。

最後に、SNS活用の大切なポイントを挙げます。

・ターゲットに合ったSNSを活用する
・戦略的に活用して注目を集める
・パーソナリティを出して信頼感を得る