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今後も盛り上がるIoTトレンドの波に備えて検討するべき3つのポイント

ITビジネス戦略・ビジネスモデル研究

世界におけるモノインターネット(IoT)の市場規模は2018年に1,640億米ドルと評価され、2025年までに38.62%のCAGRで成長が期待されています。(参照:Valuates Reports

企業がIoT市場の盛り上がりに参入や活用をしたいと考えるのは自然の流れです。

IoTという大きな技術トレンドを乗りこなすために、検討しておくべきポイントを紹介します。

IoTとは?

まず、IoTとはどういったものなのかを簡単におさらいしておきます。

IoTとは?

IoT(アイオーティー)は、Internet of Thingsの略で、「様々な物がインターネットにつながること」「インターネットにつながる様々な物」を指しています。(参照:総務省資料

たとえば、Amazon Echoや同様のスマートスピーカー、スマートホームセキュリティシステムなどはIoTの代表例です。

最近では、スマートトースタースマートヘアブラシスマートトイレなど、家庭内のあらゆるものを「スマート」にすることができます。

AppleWatchなどのウェアラブル機器もIoTの傘下に入ります。車もインターネットに接続することができ、IoTの一部となっています。

Business Insiderの市場予測では、2026年までにこれらの接続されたデバイスが世界で640億台以上になると予測されています。

もしこの予測が実現するのなら、自分の事業もIoTの恩恵を受けるために備えておくべきです。

IoTトレンドに備えて検討するべき3つのポイント

自社がIoTの恩恵を受ける可能性があるかどうかを評価するために、以下の3つのステップを紹介します。

事業戦略を再検討する

自社で新しいビジネスプロセスを実装したり、技術トレンドを利用してビジネスモデルを変更しようとしている場合は、正当な理由が必要です。そして、そこには全体的なビジネス戦略も必要です。

なので、技術トレンドに飛びつく前に、一歩下がって自社のビジネス戦略を見直す必要があります。

言い換えれば、自社のビジネスが何を達成しようとしているのかを見直し、その上でIoTがその目標達成にどのように役立つかを考えてみるということです。

例えば、自社が製造業だったとして、目標のひとつが「生産量を増やすこと」だとします。その場合、製造機器にスマートセンサーを設置してデータを収集し機械の性能を監視。収集したデータをAI技術によって、メンテナンスの問題が発生する前に予測することができます。

このような「予知保全」は、機械のダウンタイムを削減するのに注目されています。

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スマート製品の機会を考える

すでに自社製品があるのであれば、それらの製品をよりインテリジェントにするにはどうしたらよいかを考えてみるのも良い方法です。これからの時代は、顧客はよりインテリジェントなソリューションを期待することは間違いありません。需要に合わせて自社商品のインテリジェント化の可能性を考えておくべきではないでしょうか。

また、製品ではなくサービスを提供するビジネスでも同様に、IoT活用の機会の可能性があります。多くのサービス企業が、IoTを活用してよりインテリジェントなサービスを提供する方法を見つけています。

たとえば、ある保険会社は、健康と活動データを追跡する無料のApple Watchを顧客に提供しています。顧客はパーソナライズされた健康アドバイスや報酬を得ることができ、保険会社は健康的な顧客が健康保険の請求を減らすことで利益を得ることができます。まさにWin-Winのサービスと言えます。

こういった、自社の業種業態以外の事例を参考することで、新たな可能性の発見につながります。

関係するデータを考える

IoTデバイスは、膨大な量のデータを収集します。その膨大なデータにどのように備え、どのように対処するかを検討しておく必要があります。

以下検討事項を列挙します。

データの保存

保存するデータの範囲を検討します。収集するすべてのデータなのか、それとも必要なデータのみを保存するのか、などです。

サーバのストレージ容量の検討も忘れてはいけません。従量課金制のクラウド環境を利用する場合、容量によってかかるコストが変わります。コストに見合うのかという判断も必要となります。

データの分析

収集データをビジネスに活用するために、データをどのように理解し分析するかを検討します。ありがたいことに、IoT関連のデータのために設計された分析ソリューション(クラウドサービスなど)がたくさんありますので、さまざまなサービスを比較検討してみることをおすすめします。

データのアクセス権限

社内の誰にデータを共有するか、を検討します。言い換えれば「アクセス権限」です。

たとえば、生産量の向上や顧客の理解を深めるためのデータの場合、社内の誰がデータにアクセスする必要があるのか、ということを検討します。

普通、データが不必要な人にも共有する必要性は低いはずです。まずはデータが必要な人にのみアクセス権限を付与し、運用する中で必要に応じて調整していくほうが現実的です。

データの安全性

IoTデバイスの最大のデメリットのひとつは、IoTデバイスがもたらすセキュリティリスクです。

IoTの普及は、デバイスを簡単に狙えるハッカーにとって好都合なものとなっています。多くの人は、IoTデバイスにパスワードを設定することすら怠っている現状があります。

そのため、どのようにデバイスを保護するのがベストなのか、顧客の安全性を高めるにはどうすればよいのか、そして侵害が発生した場合にはどうすればよいのかを考える必要があるわけです。

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さいごに

今回紹介した3つのステップを検討することで、今後のIoTのトレンドをどのように自社事業に活用するかを検討し始めることができます。

IoTは、数ある技術トレンドのひとつに過ぎません。実際は、IoTとAI、IoTとブロックチェーン、など他の技術と組み合わせることでその真価が発揮されます。

IoTだけに囚われずに、ひろく技術トレンドに触れることで、自社事業への活用の道が広がる可能性を高めることができます。

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