モバイル端末の普及やネット環境の高速化にともなって、モバイル分野の市場が拡大を続けています。市場が拡大していくなか、技術的な参入障壁が低くなってきていることもあり、たくさんの企業がモバイル市場に参入してきています。
特にスマホアプリ市場(ゲームアプリが顕著)でユーザーの奪い合いが激化しています。このような変化のスピードが速いスマホアプリ市場のなかで、アプリで十分な利益を出すことが難しくなってきました。
今回は少し違った観点で、スマホアプリをマーケティングツールとして活用することについて共有したいと思います。
スマホアプリ2つのタイプ
スマホアプリには大きく2つのタイプがあります。
収益アプリ
まずは収益用アプリです。これは、スマホアプリを通して収益を得るタイプです。
アプリで収益を得るにはいくつか方法があります。
・有料アプリ
・アプリ内課金
・有料購読型アプリ
・無料アプリ(広告収益)
「アプリビジネス」と言えばこのタイプのアプリを思い浮かべやすいと思います。
マーケティングアプリ
そしてもうひとつのタイプが、マーケティング用のアプリです。
これは、スマホアプリを自社の事業のサポート役としてマーケティンツツールとして活用します。
・無料アプリ
・販促アプリ
・集客用アプリ
次にマーケティングツールとしてスマホアプリを活用するメリットを見てみます。
マーケティングツールとして活用するメリット
スマホアプリをマーケティングツールとして活用するの主なメリットを挙げます。
メリット1:認知度の向上
アプリを公開することで、自社の認知度向上を図ることができます。
また無料アプリにすると、ダウンロードされやすくアプリを広めやすいです。アプリを通して認知度を向上することで潜在顧客を見つけることができます。
メリット2:関係性の強化
スマホアプリは、アプリ利用者と自社とのコミュニケーションツールとして活用できます。コミュニケーションを通して、アプリ利用者との関係を強化できます。
メリット3:信頼性の向上
アプリは形ある商品です。自社の商品であるアプリを利用してもらうことで、アプリ利用者に信頼感を持ってもらうことができます。
まとめると、マーケティングツールとしてアプリを活用することは、顧客の「広さ」「深さ」という2つの側面でメリットがあります。
「広さ」とは顧客数です。認知度の向上を図ることで、新規顧客を得ることができます。「深さ」とは顧客との関係性の深さです。アプリを通して顧客との関係性と信頼感をもつことで、深い関係性を築くことができます。
マーケティングツールとして活用するデメリット
マーケティングツールとしてアプリを活用する際のデメリットも紹介します。
大きなデメリットは、利益につながるまで時間がかかるということです。
アプリ単体では、売上につながりません。あくまでアプリを通してマーケティングをすることが目的です。自社を知ってもらい、顧客になってもらって初めて売上が発生します。
マーケティングツールとしての活用は、長期的な視点で考える必要があります。なので、初期費用をできるだけ抑えて小さなアプリから始めることがポイントです。まずは小さなアプリでマーケットの反応をチェックしましょう。
効果的なマーケティングにするために
スマホアプリを効果的なマーケティング施策とするために、良いアプリの特徴を紹介します。
役立つ情報
ターゲットとする顧客にとって役立つアプリであることです。
「外国語学習アプリ」など教育系のアプリが参考になります。
忘れてはいけないのは、役に立つだけでなく、メインビジネスとの関連性があることが大切です。アプリ自体がメインビジネスへの橋渡しになるようにしましょう。
インタラクティブコンテンツ
インタラクティブコンテンツとは、ユーザーが操作可能なコンテンツを言います。インタラクティブコンテンツを通して、サービス提供者とユーザーが双方向にコミュニケーションを取ることが目的です。コミュニケーションを取ることで、ユーザーとの良い関係を築くことができます。
参考記事:インタラクティブマーケティングでコンバージョン率を上げる
チャットアプリやクイズアプリなどもインタラクティブコンテンツと言えます。
メディア性
メディア性のあるアプリとは、ニュースアプリに代表されるコンテンツアプリです。コンテンツアプリはユーザーの関心を維持させやすいというメリットがあります。新鮮なコンテンツを保つことが必要です。
参考記事:継続的に利益を生み出すアプリの特徴
メインビジネスに関連したジャンルのニュースや、自社ブログ専用のアプリなどが考えられます。
まとめ
大切なのは、ユーザーに使ってもらえる有益なアプリを作ることです。有益であれば、アプリを通して潜在顧客の注目を集めることができます。
押し付けがましいオファーや、サービスの紹介に終始することは避けましょう。長期的な視点でマーケティング施策のひとつとして活用していくことです。