この記事は、オフショア開発を検討している個人事業主の方や中小企業の方向けに、私が今まで携わったオフショア開発プロジェクトの経験を通して得たことについての記事です。
プロジェクトを動かしていく上で注意すべき点や、ポイントなどをお話ししていますので、是非参考にしてみてください。
本当にオフショア開発する必要はありますか
「オフショア」という言葉が広く知られるようになって、しばらく経ちます。
またそれに伴って、オフショアのメリットとデメリットも色々なところで活発に議論されるようになりました。
オフショア開発をすることによるメリットはいろいろありますが
「コストが安い」というのが一番のメリットではないでしょうか。
ただメリットに対して、デメリットもあるのも事実です。
失敗例として
・設計と全く違うものができてしまった
・納期を守らない
・想像していたよりクオリティが低い
など。
デメリットが目立つせいで、オフショア開発に踏み込めない方も多いと思います。
ただ、予めオフショア開発の進め方や注意すべき点を理解しておくことで
オフショアのメリットを享受し、プロジェクトを成功させることができます。
まずは、メリットとデメリットを理解し
本当にそのプロジェクトにオフショアは必要か、よく考えましょう。
失敗しない外注先の見つけ方
私は今までいくつものオフショア開発のプロジェクトを行なってきてたくさんの失敗も経験してきました。その中で学んだオフショア開発を成功させるための大事なポイントは、良い外注先を見つける、ということです。
私は主にElanceというサイトを使っています。
ランサーズやクラウドワークスなど、日本にも似たサービスがありますが、Elanceはその世界版です。
詳しい利用方法はここでは省きますが、このサイトで希望の外注先を見つけます。
手順としては、まず自分のプロジェクトを登録して、外注先を応募します。
次に、応募してきた候補者(または企業)から、条件に合う外注先を選びます。
外注先の選別のポイントは
・あまりにも安価な提案には注意する
・コピペと思われる提案内容は、基本無視する
・実績をしっかり確認する
・連絡のレスポンスが良いか確認する
応募者の中にはは、かなり強引に契約をせまってくることもあるので
正式に決定する前に、納得するまでコミュニケーションを取って
外注先としてうまくやっていけそうか正しく判断しましょう。
プロジェクトの進めかた
外注先を決定したら、いよいよプロジェクトのスタートです。
おすすめは、まずは小さな開発だけを単発で依頼して、業務の内容を確認することです。
例えば、半人月だけプレ開発ということで作業してもらい
その結果をもって、継続して依頼するかどうか判断するのです。
もちろん、そのことは外注先にもしっかり説明しておく必要があります。
結果が満足できるものであれば、継続してプロジェクトを依頼するようにすると
クオリティも担保されます。
プロジェクトの進め方ですが
1にコミュニケーション、2にコミュニケーションです。
コミュニケーションがプロジェクトの成功を決めると言っても過言ではありません。
また、コミュニケーションを円滑にするために「ルール化」をすることを強くオススメします。
作ったルールを外注先と共有し、守ってもらいます。
以下に私のコミュニケーションのルールを紹介します。
・ソース管理はBitbucketのプライベートリポジトリを利用する。こまめにソースをコミットしてもらう。
・基本的にはメールでのやりとりをする。特別な理由がない限りは24時間以内に返信する
・1or2週間に1度はSkypeでミーティングを行なう
・細かい仕様の確認は、Google Docs で行なう
このようにルール化することで、半ば強制的にコミュニケーションをするようにします。
違う文化の人が一緒に何かを行なう場合は
ルール化することが一番効果的な方法です。
絶対やってはいけないこと
過不足なく情報共有をするのはもちろん
信頼関係を構築するよう努力する必要があります。
信頼関係を築くことを念頭に置けば当たり前のことなのですが
以下に絶対にやってはいけないことを紹介します。
・質問に対する回答の遅延
・金銭の遅延や未払い、不透明な対応
・感情的になる
国籍は違えど外注先も人間です。
信頼できる人には、一生懸命に動いてくれます。
発注側と受注側に上下関係はありません。
プロジェクトを通して、良いシステムを構築するのはもちろん
信頼関係も築くことにも注力しましょう。
まとめ
オフショアの成功のポイントは
慣習の違う人と、いかにうまくプロジェクトを進めていくか、になります。
それぞれの国には、それぞれ違った商慣習や仕事のスタイルがあります。
日本から見ると、理解しがたいこともありますし
逆に海外から見ると、日本のやり方を理解してもらうのが難しいこともあります。
そんな中で、どういったリスクが想定され、どのようにリスクヘッジをしていくか、
併せて、コミュニケーションを仕組み化して、いかに円滑に進めることができるかが大切です。
今後はますます海外の労働力は大きな力になっていきます。
これを味方にしない手はありません。
是非、あなたのビジネスの発展に役立ててみてください。
もし、オフショア開発を検討中であったり、お困りごとなどあればお気軽にお問い合わせください。