こんにちは、荒井(@yutakarai)です。
チャットボットは小売業の形を変えつつあります。
ECサイト(ネットショッピング)、顧客サポート、製品レコメンドなどの場面でチャットボットの活用が広がってきています。中でもECサイトでのチャットボットの活用は、顧客との関わりと販売を促進するのに非常に役立ちます。
今回は、チャットボットを活用したECサイトの成功事例ということでNikeの例を紹介します。
Nikeはキャンペーンでチャットボットを活用しコンバージョンを促進
Nikeは「Nike AirMax Day」というキャンペーンでチャットボットの導入をしました。(2018年のNike AirMax Dayの参考記事はこちら)
Nikeはチャットボットのプラットフォームに、Facebook Messengerを使っています。
Facebook Messengerを通じて、ミックス&マッチ、独自のスタイルの作成、友人との共有が可能になり、このショッピングチャットボットの導入が成功の一旦を担いました。
このキャンペーンの終了時までに、平均クリック率は他のキャンペーンよりも12.5倍高かったそうです。またコンバージョンも平均の4倍という効果を出したそうです。コンバージョンが4倍って凄いですよね。
チャットボットを通して靴のカスタマイズもできる
反応率の高さも凄いですが、このチャットボットの機能も目をみはるものがあります。
それは、チャットボットを通して靴のカスタマイズができてしまうというもの。
チャットボットから適当な画像をアップロードすると、その画像に含まれる色を識別して、その色で配色されたスニーカーにカスタマイズできるんです。
アップロードする画像はなんでもよくて、それが風景や絵、自分の顔写真でも、チャットボットはその画像からオリジナルカラーのスニーカーを作って提案してくれます。
カスタマイズ機能は最強の武器
チャットボットのメリットは、会話がパーソナライズされることです。
自分だけの靴が手に入るカスタマイズ機能は、パーソナライズされたチャットボットの最強の武器になります。
カスタマイズ機能は、チャットボットの会話だけでなく、アイテムを購入することをユーザーに推奨する効果的な方法のひとつです。
ぶっちゃけて言ってしまえば、他人がそのスニーカーを見たところで「だから何?」と言われてしまうこともあります。しかし、その自分だけのスニーカーには、所有者だけの背景や物語があるわけです。(例えば、大切な思い出の写真や、大好きな映画のワンシーンなど)
カスタマイズ機能は、その商品に所有者の「思い入れ」を含めることができます。これは、所有者自身のための商品だけでなく、誰かへのプレゼントとしても、有用です。カスタマイズ機能のもつ可能性は大きいです。
カスタマイズ機能は、Nikeのような大手企業だけでなく、中小企業の戦略のひとつとしても有効です。手間のかかる戦略をとることで、競合よりも優位に立てることができます。
「カスタマイズ機能で顧客の思い入れを具現化する」という視点は、様々な業種業態でも効果的な考えかたではないでしょうか。
まとめ
今回は、チャットボットを活用したECサイトの成功事例ということでNikeの例を紹介しました。
チャットボットを活用することで、エンゲージメントをより向上させることができるという良い例です。
エンゲージメントを向上させることによって、顧客をより幸せにし、より多くの顧客が商品を買ってくれることにつながります。