こんにちは、荒井です。
海外のスタートアップの事例を通して、新しいビジネスアイデアのきっかけや、ビジネスのヒントを得ようという主旨で、毎回気になった海外スタートアップを紹介しています。
今回紹介するのは、AIビジネスの事例で、「Vie」というサービスです。
IoTによる在宅医療の未来のかたち Vie
Vieはイギリスのスタートアップです。Vie(ヴァイ)は、IoTと機械学習技術を使った医療分野のサービスです。
家にいながら、体の数値を測定し、体調管理や慢性疾患予防のアドバイスを行ってくれる、というサービスになります。
あなたの体はブラックボックスではありません
慢性疾患の80%は、技術を利用して早期に検出することができます
3つのIoT機器で体の状態を計測する
Vieは、3つの装置から成り立っています。
- BOX:体の基本数値を測定する
- Vacuumという名前のカートリッジ:血液を採取する
- モバイルアプリ:体の情報を確認・管理する装置として、モバイルアプリがります。
これらの3つの装置を使って、家にいながら日々手軽に体調管理や慢性疾患の予防ができます。また、必要であればVieを通して医師に相談することもできます。
日々の数値の計測は、BOXという機器と、そのBOXに付属しているバキュームといわれるカートリッジを使います。
BOX
BOXといわれる四角い機器の側面に、ちょうど手が入るくらいの穴が空いていて、そこに手を入れます。(約15秒)すると、基本的な数値を計測することができます。
BOXでは、主に以下の数値が取得できます。
- 心拍
- 血圧
Vacuum
Vacuumといわれるペンを太くしたような細長い機器で、血液を採取します。Vacuumを使用して、神経を含まない皮膚の層から3滴の血清を採取します。神経を含まない皮膚なので、痛みは感じません。採取後にBOXへ戻すと、数秒で結果が得られます。
Vacuumでは、主に以下の数値が取得できます。
- 血中酸素
- コレストロール値
モバイルアプリ
あなたの栄養士やパーソナルトレーナーにそれを示すかどうかにかかわらず、必要な時にいつでもデータを入手できます。 目標を定義し、あなたの進歩を見てみましょう。もっと重要なのは、あなたの身体について、あなたのライフスタイルのどの側面があなたの健康に影響を与えるかを学ぶことです。
Vieはあなたの体が訴えていることを翻訳してくれる、という役割があります。
あなたの体から得られたデータを元に、いまあなたの体は何を訴えているのか知って、アドバイスをしてくれます。
- 生活で気をつけるべきこと
- 疑われる病気
- 改善すべき点
日本国内の遠隔在宅医療
日本でも、遠隔在宅医療1が進んできています。
団塊の世代が高齢化を迎えている中で、介護状態となっても住み慣れた地域で介護や医療、生活支援サポートおよびサービスを受けることができるよう、より効率的な医療活動が必要になってきています。
遠隔在宅医療というのも、今後どんどん増えていくでしょう。その中で、IoTの技術や人工知能(AI)技術の活用というのが、ひとつのキーポイントになるんではないかなと思っています。
Vieでは、体の数値だけでしたが、例えば、様子を観れるカメラだったり、医師とコミュニケーションができるテレビ電話のような、機器も合わせて使ったり、巡回している介護士さんや看護師さんとの連携もできるようになれば、より手厚い医療活動になっていきます。
高齢化が進むなか、対して、医療関係や介護関係の人材不足も大きな問題になっていますので、Vieのような遠隔在宅医療サービスが、今後増えていくんではないかなと思います。
ポッドキャスト
この記事は以下ポッドキャストで話した内容を記事にしたものです。
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