総務省が発表したデータでは、スマートフォンの普及率が64.2%、前年と比べて1.6ポイント増加と急速に成長しているそうです。
スマートフォンの普及に伴い、モバイル端末に対応したECサイトが大きく成長しています。
いままでPC向けサイトだけで十分だったECサイトは、モバイル対応が必須になっています。
今回は、Eコマースのモバイル版「モバイルコマース」について紹介します。
モバイルコマースとは?
モバイルコマースは「Mコマース」とも呼ばれ、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末から商取引を行うことを言います。
電子商取引のEコマースは有名なキーワードですが、Eコマースのモバイル版がモバイルコマースということになります。
購入時に複数デバイスが利用されている
複数デバイスをまたぐ買い物は、もはや新たな常識となっています。
オンラインでの購入のうち、約半分が購入前に複数デバイスを利用していることがわかっています。
ノートパソコンやデスクトップからの購入の場合、55%の人が購入するまでに少なくとも別のデバイスを1つは使っていることがわかっています。
同じ小売業者のサイトにアクセスして、価格や商品の詳細情報をチェックしています。
モバイル端末から購入する場合、45%から58%の人が購入前に別のデバイスを利用してウェブサイトにアクセスしています。
モバイルコマースの売上げの半分はアプリから
アプリに注力しているEC業者では、アプリからの売上の割合が年々大きくなっています。
アプリからの収益はモバイル端末からの収益全体の58%を占めています。アプリが購入のハードルを下げるようです。
しかし現状では、多くのEC業者はまだアプリへの投資を始めていないです。
商品のジャンルによっては、アプリの利用が多い若者世代の顧客を逃している可能性があります。
いままで通りPCからの購入に頼っていると、近い将来売上げが頭打ちになる可能性があります。
最低限、モバイル端末でも正常にECサイトが表示できるように最適化する必要があります。
タブレットではなくスマホ
モバイルコマースの88%はスマートフォンから利用されています。
対して、タブレットは12%に留まっています。(2015年第3四半期)
スマートフォンの画面が大きくなってきたこともあり、タブレットを利用する意味が薄れてきているようです。
また、スマートフォンを利用した買い物に対する抵抗感も、若者世代を中心に低くなっています。
オンラインでよく購入されるカテゴリー
オンラインで購入される主なカテゴリーを紹介します。
・チケット(旅行、映画)
・消費財 ・請求書支払い
まとめ
今回は、モバイルコマースとそれを取り巻く現状について紹介しました。
ECサイトのモバイル対応が急務になります。
まずは、現在のECサイトのモバイル対応から始めることをおすすめします。過去記事にモバイル対応について書いていますので、よければ参考にしてみてください。
モバイル対応ができ、サイトのデザインの最適化が済んだら、次にアプリの開発に着手してもよいでしょう。
ただ注意しなければいけないのは、モバイル対応したからといって安心してはいけないということです。
いかに商品購入(コンバージョン)に結びつくUI/UXにするか、検証と改善を繰り返すことが大切です。