こんにちは、荒井(@yutakarai)です。
早いもので弊社のAI/IoTの支援事業は4年目となります。(システム支援事業は通算して15年以上)
いままで様々なプロジェクトに携わらせていただいてきているのですが
最初から最後まで完璧に進行するプロジェクトは皆無です。
途中でなにかしらの課題が出てきたり
中には、炎上プロジェクトとなってしまうものもあります。
今回は、僕がこれまで経験した数々の失敗から学んだ
AIプロジェクトを炎上させないための最低限チェック項目を紹介します。
・戦略面
・技術面
・運用面
と3つの分類にわけてチェック項目を列挙いたします。
この分類はそれぞれ関係するところも多く
重複しているような項目や、
分類間を跨ぐような項目もありますので
予めご了承ください。
それではいってみましょう!
戦略面
- プロジェクトの目的は、業務効率化か、新規事業の創出か
業務効率化で利益率を向上させてから、新規事業の創出に進むほうが堅実 - AIの活用自体が目的になっていないか?手段と目的が混同していないか
経営層から「AIを使ってなんかできないか」と言われている場合はこのケースがほとんど - この取り組みによって改善したKPIは明確か
- 定量的な目標としてKPIを設定しているか
- 自社で使うためか、将来的に自社サービスとして外販を目指すのか
- 外販する場合、そのサービスに競争力はあるか
- 提供価格はいくらかなど、マーケティング戦略を検討できているか
- 自社事業のノウハウが活かせているか
全く関係ない分野になっていないか - 競合調査ができているか
類似製品の調査などを行い、勝てるかどうかを確認 - 意思決定者はだれか
意思決定者が多ければ多いほど、進行しづらく頓挫する可能性が高くなる - プロジェクト参加メンバーはだれか
外部パートナーもふくめ役割を明確化 - 途中でプロジェクトをやむを得ず中断する可能性について、管理者層の理解は得たか
- 予算感は妥当か?
- 開発期間は?いつまでに完成(運用開始)させたいか
- プロジェクト進行中に想定される課題と、それに対する解決案を列挙できているか
技術面
- AIができること、できないことを理解しているか
- AIは100%の精度が出ないことを理解しているか
- AIに期待する精度(目標)は明確か
- AIの適用分野として適切か(推論か、分類か)
本当にAIが適切か?ルールベースの処理であれば、VBAや従来システムやRPAのほうが適している - 他の技術と組み合わせができないか
さらなる競争力の強化(IoT, Blockchain) - データはあるか
既存データを使うのか、それとも新たにデータを蓄積する必要があるか - 構造化されたデータ(データベースで保存されている)があるか
紙媒体やPDF形式の場合、データベースの整備から始める必要がある - 必要な外部パートナーはどんな実績や技術を持っているところか
- スモールステップの開発フェーズを設計したか
リスク低減のために小さく進めることが重要 - 要件定義ができているか
- 開発は、外注か内製か
- PM(ベンダコントロール含む)ができる人材が自社内にいるか
社内になければ信頼できる外部パートナーの参画を検討すべき
運用面
- インフラコストの概算はいくらか
- 損益分岐点の見込みを立てたか
- 投資対効果がみこめるか
- セキュリティ対策は適切か
個人情報などを扱う場合は特に重要 - 自社内組織での運用を見越せているか
ノウハウ蓄積のために必須。外部への丸投げをやめる
まとめ
いかがだったでしょうか。
記事の長さの関係上、チェックの詳細情報は省略しています。
もしご不明点などあれば、お問い合わせいただけたらと思います。
すでにお気づきの方も多いかと思いますが
ここで挙げたチェック項目は
「AI」に限った話ではありません。
様々なプロジェクトを進めるときにも
参考になるチェック項目になっているはずです。
AIやIoTの導入を検討されているかた
または、すでにプロジェクトを進めているかたの
参考になれれば嬉しいです。
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