海外のスタートアップの事例を通して、新しいビジネスアイデアのきっかけや、ビジネスのヒントを得ようという主旨で、毎回気になった海外スタートアップを紹介しています。
今回紹介するのは、AIビジネスの事例で、「Mobalitycs(モバリティクス)」というサービスです。
機械学習を使ったゲーマー向けアナリティクスサービス Mobalitycs
Mobalyticsは、「リーグ・オブ・レジェンド」というオンラインゲーム専用のパフォーマンスアナリティクスです。このシステムでは、ゲームのデータを使用して、プレーヤーのパフォーマンスを計算し、改善方法に関するアドバイスを提供しています。
「リーグ・オブ・レジェンド」という、ゲームはご存知ですか?
僕は知らなかったのですが、調べたらかなり有名なゲームなんですね。
知っているかたも多いかと思いますが、僕のように、このゲームを知らない方のために、このゲームの概要について紹介したいと思います。
リーグ・オブ・レジェンドとは?
リーグ・オブ・レジェンドは、RTS(リアルタイムストラテジー)のテンポと迫力にRPGの要素を加えた、スピーディーな展開が特徴のオンライン対戦ゲームです。“チャンピオン”と呼ばれる個性的なデザインと特性を持つキャラクターで構成される2つのチームが、いくつものマップとゲームモードで激闘を繰り広げます。(参照元)
僕個人としてはゲームはあまりやらないので、この「リーグ・オブ・レジェンド」の面白さはわかっていないのですが、このMobalitycsというサービスの「目のつけどころ」が面白かったので、今回紹介しようと思いました。
機械学習を活用して分析
面白いなと思ったのは、機械学習を使っている、という点です。
機械学習の技術を使って、自分や相手の強みと弱みを分析して、どうすれば良くなるかということを、教えてもらうという点です。
測定
Mobalyticsは、このゲームの中の、さまざまなスキルについてのパフォーマンスを測定し、GPIスコアという点数で表してくれます。
洞察を得る
あなたのGPIスコアに基づいて、システムはあなたのゲームスキルを定義し、あなたの長所と短所の詳細な内訳を出してくれます。
アドバイスを受ける
より良いプレイヤーになるための道のりのすべてのステップについて行動可能なアドバイスを示しています。
要するに、機械学習を使って自分の強みと弱み、敵(相手)の強みと弱みを分析し、どうすれば勝てるか、改善方法についてアドバイスしてくれる、というわけです。
こういったサービスを提供するためには、もとになるデータが必要ですが、そのもととなるデータをどうやって入手するかというと、RiotAPIというAPIをを利用することで、ゲーム内のデータを取得しています。
このMobalyticsは、現在ベータ版で無料で使えますが、正式リリース後に、どういった形でマネタイズするのかとても興味があります。
ゲーム分野でのAI活用
このMobalitycsを見ても、機械学習を始め深層学習などのAI技術の活用が、いろんな分野に広がってきていることがわかります。
データが取得できるもので、そのデータが有益なものであれば、そのデータをもとに機械学習を活用したサービスがどんどんできるんじゃないかと思います。
また、ゲームメーカー企業が、こういったサービスを出すのも面白いなと思いました。いままでのゲーム攻略本を発展させた「AIを使った攻略サービス」のようなイメージですね。
今回は、Mobalyticsというゲーム分野のサービスを紹介しましたが、機械学習技術の活用事例として参考にしていただけたらと思います。