アップセルは「価値の階段」と考える。歯医者で気づいたら登っていた価値の階段のはなし

ウェブマーケティング

こんにちは、荒井(@yutakarai)です。

ビジネスを少しでもかじったことのある方なら「アップセル」という単語を聞いたことがあるはずです。

アップセルとは

アップセルとは、顧客が購入したその商品と同種で「より上位のもの」を提案し購入してもらうこと。 アップセルを行なうことにより、顧客数を増やすことなく総売上額を増やすことができるので、顧客あたりの売上単価を向上することは効率の良い売上向上策となる。(参照元

僕はこのアップセルを「価値の階段」と考えています。

理由は、横文字よりも日本語にしたほうがイメージが湧きやすいことと
顧客に価値を登ってもらうという、あくまで「価値提供」を大事にしたいからです。

今回は、この価値の階段について僕の考えを共有します。

 
まずは、僕が体験した話から。

僕が歯医者で経験したアップセル、価値の階段とは?

ある日の夕飯時。

妻「さっきから口の中気にしているけどどうしたの?」

夕食を食べづらそうにしている僕を見かねて妻が言いました。

僕「なんか、昨日くらいから上顎が痛いんだよね。やけどとは違う痛みなんだよ」
妻「ちょっと見せてみて」

上を向いて口を大きく開ける僕。

妻「・・・なんか、真ん中あたりが盛り上がってて腫れてるみたいだけど。ここ?」

持っていた箸の1本をおもむろにを僕の口にいれて、盛り上がっているという場所をつっつく妻。

僕「痛っ!そこだ、そこが痛い」
妻「変な病気じゃなければいいけど・・」

 
夕食時にそんな会話があったあと、すぐに僕はスマートフォンで同じような症状がないか検索してみました。とたんに恐ろしい単語が目に飛び込んできました。

「上顎がん」

がん・・・。調べれば調べるほど、重い気持ちになってきました。

「ちょっと歯医者でみてもらうよ」
そう言って、すぐさま近所の歯医者に予約をいれました。

ーーーーー

そこは、初めて行く歯医者でしたが、チェックしてもらうだけだから費用は初診料だけで済むはず。
歯医者特有の治療用のイスに横になり、不安げに大きく口を開ける僕。

 
歯医者「これ?」(細い棒のようなもので、患部をつつく)
僕「あ、はひ、ほうでふ(あ、はい、そうです)」
歯医者「なんか硬いものでも食べた?その時についた傷だよ」
僕「(一旦口を閉じ)でも、その場所が腫れているみたいなんですが・・」
歯医者「あ、これ?これは、ただの上顎の骨だよ。」

 
死を覚悟するほどの心配が、あっけない幕切れ。。

思い返せば2日前に煎餅をがっついて食べたことを思い出しました。その時についた傷だったのか。。腫れていると思っていたのは、ただの上顎の骨。

なんだ、と安心している僕に歯医者は言いました。

歯医者「念のためレントゲンをとってみましょうか」
僕「はい、お願いします」

ーーーーー

歯医者「レントゲン見たけど、上顎は問題ないよ。あと、右下の親知らずが変な方向に生えてるね。これは早めに取っておいたほうがいいよ」
僕「そうなんです。その親知らず、ちょっと前から気にはなっていたんですけど。じゃあ、お願いできますか」
歯医者「横方向に生えてるから普通には抜けないよ。親知らずを割りながら抜く必要があるから少し時間がかかるね。えぇと・・・(カレンダーを見ながら)それじゃ来週の火曜日にまた来て」
僕「はい、わかりました」

ーーーーー

翌週火曜日。無事に抜歯が終わったあと。

歯医者「はい、おつかれさま。麻酔切れたら痛くなると思うけど、痛み止めの薬だしとくからね。」
僕「ありがとうございます。」
歯医者「あ、あとね、歯石がかなり溜まってるね。来週抜糸するときに、歯石も取ろうか」
僕「ありがとうございます、宜しくお願いします。」

ーーーーー

次の週。抜糸と歯石除去のあと。

歯医者「保険の関係で、歯石は一気に取れないんだよ。これから一週間に一度でいいから通院してね。綺麗にしていこうね」
僕「わかりました。宜しくお願いします」

 
 
もうお気づきですよね。

この歯医者は、価値の階段(アップセル)を完全に理解していたわけです。

02

 

はじめは、上顎のチェック(初診料のみ)で行く。

そのときにレントゲンを撮る(初診料に含まれる)。

親知らずを指摘され、抜歯(抜歯料金)。

歯石を指摘され、歯石除去のため通院(通院ごとに歯石除去料金発生)。

 
最初は上顎を見てもらうだけで行っただけなのに、あれよあれよとレントゲン撮影、抜歯、歯石除去のための通院、と治療が進んで行きました。

これは完璧な価値の階段の戦略になります。
この歯医者の価値の階段はこの図のようになります。

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左から「フロントエンド」「ミドル」「バックエンド」と進みます。

右へ階段を登るほど、歯医者から受け取る価値が上がっていきます。
また階段の高さに比例して、歯医者の売上げも大きくなっていくわけです。

あらゆるビジネスにとって、お金が定期的に入ってくる状態が一番望ましいのは自明の理です。
定期的に収入が入ってくるビジネスを「ストック型ビジネス」といわれますよね。

ストック型ビジネスは、単発の売り上げで終わらずに継続的に売上げを立てることができ、継続客を増やせば増やすほど売り上げは増加していきます。

 
この歯医者にとっての「ストック型ビジネス」とは、通院してもらうことです。(僕は歯石除去での通院客でした)

 
価値の階段の上へ行けば行くほど、顧客へ与える価値が高くなります。
また、階段の上へ行くほどビジネスの利益率も高くなる。顧客にこの価値の階段登らせれば登らせるだけ、儲かるというわけですね。

顧客にとっての「価値の階段」は、あなたにとっての「利益の階段」とも言いかえることができます。

あなたの価値の階段は?

この歯医者の話を聞いて、あなたもきっと自身のビジネスの価値の階段はどんなんだろうと、思っているはずです。

この価値の階段は一見すると、すべてのビジネスには適用できないと思われるかもしれません。

だけど、価値の階段はオンラインビジネスはもちろん、店舗ビジネスなどのオフラインビジネスにも十分適用できるものです。

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整体院の価値の階段の話

もうひとつ例を出してみます。

僕のクライアントで、整体院を営んでいる方がいます。

彼は、スポーツ選手専門の整体師です。

店舗も持っていますが、スポーツジムへの出張サービスも行なっている方です。

客単価は、約10,000円。しかし、なかなか継続客が増えずに困り、僕のところにコンサルティングの依頼をした。

 
数日後、おもしろいことが起きました

彼のお得意様のなかに、都内にあるスポーツジムがありました。
しかしその週は、整体師の彼が別件で出張していて、毎週定期的に訪れていたスポーツジムにその週は行けませんでした。

整体師から事前に連絡は来ていたものの、毎週診てもらっていた患者は困ってしまい、そのうちひとりがYoutubeで「股関節 整体 方法」で検索したそうです。

そしてその患者はYoutubeの動画を参考に、自分で処置をしてしまったわけです。

 
「自分でできるじゃん。」
その後、整体師の貴重な継続客がひとり減ってしまった。

 
「こんなんじゃ、商売あがったりですよ。。」
いまにも泣きそうな顔をして、整体師の彼は僕に訴えてきました。

 
ここで勘違いしてほしくないのは、Youtubeを見てやりかたを覚えれば、誰でも整体師(あるいはその他の専門職)としてビジネスができますよ、と言いたいわけではないってことです。あたりまえですね(笑)

顧客は簡単に離れて行ってしまう、ということを知ってほしいわけです。

顧客が離れていかないためには、自分のビジネスの価値の階段を登らせなければいけないということを理解してほしいんです。

この整体師は今まで価値の階段を意識したことがなかったし、もちろん価値の階段を持っていませんでした。

階段があるとすれば、単発治療と継続治療の2段だけの低い階段でした。

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この現状の価値の階段を、次のように作り変えました。

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整体師の価値の階段の流れ

・きっかけとして無料の情報提供を準備。これによって見込み客を集める。
・フロントエンドに、お試し価格での施述サービス。整体技術の高さに魅力感じてもらう。
・ミドルに、単発の治療。それにより、顧客にさらに満足を得てもらう。
・バックエンド、継続治療サービス。定期的なフォローアップによって、顧客との信頼性を築く。

この価値の階段を作ったことで、この整体院のビジネスは軌道に乗り、いまも利益を増やし続けています。

価値の階段で大切なこと

顧客に価値の階段を登ってもらうための大きなポイントがあります。

それは、フロントエンドの商品(またはサービス)が疑いの余地もなく魅力的であること

フロントエンドが魅力的でなければ、それ以降の階段をいくら作ったところで顧客は階段を登ろうとせず、あなたのビジネスは苦労するはずです。

価値の階段は、販売の仕組みであるセールスファネルやビジネスの構築全体を通して大切なコンセプトです。ビジネスの成功は、この価値の階段から始まると言っても言い過ぎではありません。

 
いままで多くのビジネスを見てきましたが、そのほとんどは、1段か2段だけの階段しか持っていません。
それじゃ全然足りないわけです。

前述の整体師の例では、4段の価値の階段になりましたが、階段はどこまでも高く作るべきだと考えます。

 
「階段はどこまでも高く作るべき」なんていう文面を見ると、なにか悪徳商売のような感じを受けるかもしれないですよね。

だけど、顧客が満足しているのであれば、いくらでも価値の階段を高くしていくべきです。

もちろん、顧客の満足が前提条件です。

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事実、僕はシステム開発サービスとは別に、100万円を超えるサービスをいくつか持っています。どんどん価値の階段を高くしているわけです。しかも、そのサービスを喜んで受けている顧客がいます。

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