電子メールが登場して以来、人々はスパムやフィッシングメールなどの迷惑メールに悩まされてきました。それは、受信したメールは、それが迷惑メールであろうと、すべて真っ直ぐ受信箱に入ってくるためです。
Googleは、Gmailのユーザーが迷惑メールやその他の悪意のあるメールに悩まされないように努力しています。
Google独自のデータによると、受け取ったメールの50〜70%がスパムだそうで、非常に高い割合で迷惑メールを受け取っていることになります。
しかし、Googleが開発している機械学習技術のおかげで、フィッシングメールに含まれる厄介なウェブサイトへのリンクを検出できるようになってきています。
Googleは、アルゴリズムがより詳細なチェックを実行できるように、受信処理を少し遅らせるようにしているそうです。そうすることで、より正確にフィッシングメールを検出することができます。
人的ミスによる重要情報の漏洩を防ぐ機能
また、Googleはメール送信サービスに新しい機能を追加しています。
その新しい機能というのは、定期的に連絡を取っていない相手にメールを返信すると、本当にこのメールを送信するかどうかを尋ねるGoogleの警告が表示される、という機能です。
これは、意図しない相手に重要なメールを間違えて送ることを防ぐとともに、企業のデータ保護にも役立っています。
Googleはすでに企業に、誤って会社のデータを第三者と共有することを防ぐためのフィルタを多数提供しています。
マルウェアによる不正操作を防ぐ
またGoogleは、マルウェアに対する対策機能も追加しました。それは、クリック時の警告です。
マルウェア (malware) とは、不正かつ有害に動作させる意図で作成された悪意のあるソフトウェアや悪質なコードの総称で、コンピュータウイルスやワームなどがある。
(Wikipediaより転載)
マルウェアの可能性がある疑わしいリンクのクリックがあると、そのユーザーに警告通知されるという機能です。この機能は、コンピュータをウィルスから守るのに役立ちます。また、仕事中に誤って業務に関係ないリンクをクリックしたときも、不要なウェブサイトの表示を防ぐことができます。
まとめ
様々な分野で機械学習技術の活用が広まっています。
また、Googleをはじめ様々な企業から、機械学習や深層学習のフレームワークも公開されています。
今回紹介した迷惑メールの防止のように、人の手を介すと物凄い労力がかかるものを、機械学習の技術を使うことで、効率的に対策を講じることができます。
それにしても、「受け取ったメールの50〜70%がスパム」というのは衝撃な事実ですね。思い返してみると、確かに受信しているメールの中で本当に大切なのは、2割にも満たないかもしれません。
「不要なものは自動的に排除して、本当に重要なものだけを抽出する」ということを、機械学習技術を使って推進することで、もっと便利で安心な世の中になるんではないかと思いました。